免疫チェックポイント分子阻害薬である抗PD-1抗体が効かない難治性悪性黒色腫(メラノーマ)に対する治療は、これまでオプジーボ(抗PD-1抗体)+ヤーボイ(抗CTLA-4抗体)併用療法が選択されてきましたが、その安全性・有効性には多くの課題がありました。
2021年9月から2023年3月に、抗PD-1抗体が無効の進行期メラノーマに対し、オプジーボとPAI-1阻害薬TM5614の安全性・有効性を検討する第Ⅱ相医師主導治験を施行しました。その結果、最終解析では奏効率が25.9%(PPS)となり、主要評価項目を達成しました。また、未知の有害事象は認められず、重症の有害事象も7.7%と標準療法と比較して低い数値でした。本研究により、オプジーボとPAI-1阻害薬TM5614の併用療法が抗PD-1抗体無効例に対する新たな治療選択となりうる可能性が示唆されました。
本研究成果は、6月7日に東北大学の本部、医学部、大学病院にてプレスリリースが開示され、6月18日に処方薬・新薬に特化したオンラインメディアScrip、6月21日に科学新聞社に記事が掲載されました。また、本研究内容については国内外の様々な機関・企業から問い合わせを頂いております。
東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2024/06/press20240607-01-melanoma.html
東北大学医学部
https://www.med.tohoku.ac.jp/5697/
東北大学病院
https://www.hosp.tohoku.ac.jp/release/press/41020.html
科学新聞